沈黙の春 レイチェル・カーソン(新潮文庫 )

今回も手抜き。



新潮文庫

著者:レイチェル・カーソン

原題:Silent Spring

1962年、米国にて原著発行。

1964年、日本語訳刊行(「生と死の妙薬」)。

タイトルからミステリものと間違われたことがあったようで、 文庫化に当たって原著の直訳に変更したそうな。

あ、そうそう、本書を読まれる方は、必ず! 「解説」(1973年3月) まで読んでいただきたい。


 本文に関して言うと、農薬はとんでもなく怖い代物なんだよ、ということ。

ただ、上記の年代(1960年初頭)というのは、 「農薬ってすばらしい!」ともてはやされた時期の終焉に近づいたころ。

=まだほとんど規制がされていなかった、状態である。

いうなれば本著の著者たちの活動によって規制が進んだ、 と言えるかもしれない。

解説については著者の示した農薬に代わる手法: 天敵の輸入、害虫用の病原菌活用などが そうはうまく行っていないことを指摘している。

また、うまくいったとしても結局は生態系のバランスを崩す危険がある、 自分たちにとって気に食わない存在だからといって、 絶滅させようなどしても却って悪影響が出てしまうだろう、 といったことも指摘している。

作物や家畜の生産が、自然界から見れば「畸形を量産している」にすぎないこと、 その故に肥料をまいたり飼料を与えたりしなくてはいけないこと、 自然の影響力に弱く守ってやらねばならないこと、、、、 解説者によって目からうろこが落ちた気分である。

とはいえ、自然界の産物だけに任せていたらわれわれ自身が維持できない。

(人間自体が不自然な増え方をしてしまったからねぇ・・・)

結局のところ、あらゆる生命が地球上の食物連鎖の中にある以上、 人間の都合でどれか一種でも滅ぼしたらバランスが崩れて 結局は自分たちの身に災いとして返ってくるだけなんだろう。

無論さほど自然は脆弱でもなく、ほかのものが穴埋めをして さして変わらないということもありうるだろうが、

それを期待して勝手な行動をとればとるほど 自然はわれわれを裏切ることになろう。

人間は自然に対してもっと謙虚にならなくていけない。

もっともっと自然から学ぶべきことが多くあるはずだ。

われわれ自身も食物連鎖の中いるのだということを 絶対に忘れてはいけない。




ニコッとタウン 892808島 ユーザ名:ラムセス2世 ブログ投稿:2015/10/12 23:40:55

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