ローマ人の物語(新潮文庫 全43巻)
言わずと知れた、塩野七生の代表作。
ローマ、に関する「揺りかごから墓場まで」。
あるいはローマ全史、とでもいうべきか?
残念ながら類書の類を私は存じてないので、
ガリア戦記のように読み比べることができません。
とりあえず、著者の「カエサルラブ❤️」はよく、わかりましたw
政治家にも愛読者がいると聞きますが本当かな?
本当に愛読者がいるなら、震災復興はとうに終わっているはず。
6年経って未だに仮設住宅暮らしが残ってるなんて、2000年前のローマ人が知ったらこういうんじゃないかな。
「あんたら、◯◯なの?」(罵倒語なので伏せましたw)
ローマ全史、なんて言いましたが、実際に書かれているのは紀元前150年ごろから紀元400年ごろまで、と500〜600年間ほど。
元々は単行本で全15巻。
これを、文庫化に当たって2〜3分冊(ほぼ3分冊)されています。
文体も平易なので読みやすいんですよ。
図解も多いし。
ローマ人は道路をとてもたくさん、とても長距離に渡って作り上げ、
維持管理を行なっていました。
100年はメンテフリーな道路だったんですよ!
雨天時の排水も考えられて、断面がちゃんと山なりになってるんです(図解より)。
それだけでなく何メートルも掘り下げ、掘り広げ、スムーズに排水できるように工夫がなされています。
基本的には軍隊をスムーズに送り込むための高速道路(著者の命名)ですが、戦時でなければいつでも誰でも無料で利用できます。
通貨制度の変遷、政治システムの変遷、軍事組織の変遷、
ローマを取り巻く社会環境の変化、キリスト教の台頭、周辺都市国家の様々な変化・・・
最近は特によく言われる気がするのですが、
歴史ってAが起きたからBが起きて、その結果でDが起きた、となることがあってもそればかりではない。
あちらでA、そちらでB、こちらでCが起きてて、
ABがからんでDが起き、CDの絡みでEが起き、BEがからんで・・・
あっちとこっちで一度にことが起き、
それが並列でそれぞれ違う影響をあちこちに与え、
気がついたらさらに姿を変えてこっちに来ていたり。
そのに気がつくのは当事者でなくて後世の我々だけ、かもしれません。
だから面白いんですけどね♪
さてさて、終戦記念日まであと1ヶ月。
次からはちょっと重たいお話になるかも。
今までが軽かったぶん、ズドン!と・・・
重くする気はないんですがw
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